ナイスビア珍道記

ナイ珍って呼んでね

データで見る #RSGT2025

今年もRegional Scrum Gathering Tokyoが無事に終わりました!
ご参加くださったすべての方々に感謝です!

2025.scrumgatheringtokyo.org

公式記録

人と数字

Regional Scrum Gathering Tokyoというのは米国のScrum Alliance(以下SAI)がタイトルスポンサーをするイベントで、スポンサー契約条件にSAIに対する事後報告というのがあります。その報告をまとめているので、こちらにもデータをシェアしておこうと思います。 なお以下のサマリーはEventbriteから取得したデータを元にしたもので、基調講演者の3名はチケットを持っていないためデータ上は含まれていません。

  • 発行チケット総数:754枚
    • Online-onlyチケット:282枚
    • 現地参加可能なチケット:472枚
  • 来場者数
    • Day1正午時点での来場者数:394人 *1
    • イベント終了時点での来場者数:443人

現地参加可能なチケットには、通常の参加者の他に、スタッフ、スポンサー、スピーカーなども含みます。

Scrum Allianceのメンバーシップ特典の割引を使った人は207人でした。

来年のオープンニングで使う資料としてまとめると、スポンサーは37社、スピーカーは73人でした。 ここには基調講演者の3名も含みます。

基調講演者を含む参加者数、スピーカー人数、スポンサー件数の推移

セッションと数字

セッションは全部で50セッションありました。
内訳は以下の通りです。

セッション種別 件数
基調講演 3
公募セッション 42
企画セッション *2 4
OST *3 1
スポンサーセッション 14

スポンサーセッションを除くセッション数とプロポーザル数の推移

以上がスポンサーに対する報告となります。
ここから先はわたしが個人的に興味で分析したデータですので、その辺りはさっぴいてフンフンと受け止めてください。

個人的な考察

データを見ていると眠くなってしまうので分析が間違ってたら指摘してください…💦

常連が多い?

初参加の人は自分以外の人は皆知り合い同士に見えるという奇病に罹りがちなのですが、そんなことないんですよ。 こちらのデータをご覧ください。

参加回数と来場者

参加回数 参加者(人) うち来場者(人)
1回目 326 174
2回目 95 17
3回目 84 49
それ以上 242 200
無回答 7 3
合計 754 443

First Timerはオンライン参加を選ぶ傾向にあります。それで「次回は現地に!」となる方が多いように思います。 とはいえ、2回目や3回目の参加といっても直近で連続参加しているわけではなく、久しぶりの参加という方も結構いらっしゃいました。

初参加の方も嬉しいですし、なんとなくコミュニティから遠ざかっていた古参の人が戻ってきてくれるのも嬉しいものです。

現地参加の人は名札にいろんなタグを付けることを推奨しているのですが、中でも初回参加者には "First Timer" を付けることをお勧めしていました。わたしはそのタグをつけている人には雑に「おっ初参加ですね!」と話しかけたりしていました。

というわけで、ここ数年はDay0で知り合いを作る目的の尊いセッションをしてくださっていたり、話の輪に入れないとかぼっちとかいう人をどうアテンドするかを多くの人が考えてくれていたりするやさしい世界が広がって大変尊いのですが、不安になることはありません。4割近くが初参加の人なのです。 個人的には、想像以上に初参加の人が多い結果となりました。

"古参" ばっかりって本当?

初参加の人が意外と多いことがわかったので、次は初参加の時期によって分類してみました。

初参加の時期(参加者全体)

初参加の時期(来場者)

参加時期 参加者全体 うち来場者
初期(RSGT015以前) 49人 (7%) 31人 (7%)
大崎(RSGT2016-2019) 77人 (10%) 59人 (13%)
お茶の水(RSGT2020-2022) 129人 (17%) 78人 (18%)
コロナ後(RSGT2023-2024) 166人 (22%) 98人 (22%)
First Timer(RSGT2025) 326人 (44%) 174人 (40%)
不明(回答なし) 7人 (1%) 3人 (1%)

6割以上の方々が、コロナ禍明け *4 の参加者ということになりました。 会場が広くなっているので当然ですが、お茶の水に移ってコロナ禍を挟み、新しい参加者が増えたことがわかります。

年々チケット争奪戦が激しくなって現地参加のニーズの高まりを感じ、次回は会場をベルサール羽田空港に移しますが、現地参加者数は3割程度の増加に抑えます。

おそらく数年は会場を変えないと思います。 大崎からお茶の水に場所を移したときも3割増だったように、コミュニティが壊れないように、参加する皆さんの心がざわざわしないように、じわじわとオーガニックに広がることを目指していきます。

speakerdeck.com

参加者の属性

職種については自由記述なので、わたしの独断でまとめてみました。

「エンジニア」に丸めましたが「ソフトウェアエンジニア」のように書く方は少なく、単に「エンジニア」「IT」みたいな人がたくさんいました。具体的に書いていただいた「SRE」とか「インフラ」とか「Android開発者」とかも全部このくくりです。

あと、Job Titleは肩書きということだから平社員の自分には肩書きなんてないな、と思った方が多いのか、「会社員」「一般社員」「メンバー」「とくになし」みたいな人も多かったです。 自分がどんな職業か名乗れるようになるといいですね。

学生と教員、先生などは「学校から」というくくりにしました。

職種 人数
エンジニア 241
管理職 102
一般社員 79
スクラムマスター 75
アジャイルコーチ 73
プロダクトマネージャー・プロダクトオーナー 32
QA 31
経営者 28
その他 14
学生・教員・教諭 13
コンサルタント 10
PM/PL 9
企画 8
技術専門職 6
アーキテクト 6
不明 5
デザイナー 5
マーケティング 5
人事 3
技術広報 3
営業職 2
コーチ 2
研究職 2

アジャイルコーチやスクラムマスターの人が多いように思いますが、「XXエンジニア」が圧倒的に多いんですね。 マネージャーも多いのかと思いましたが、その予想も外れていました。 個人的には、アジャイルコーチが増えたなあという印象です。

というわけで、データを見るといろんなことが見えてきます。 属性の分析は非常に面倒くさいのでデータを使った考察はしばらくやらないことにしましたw

国や地域

今年は日本の他に20の国と地域からご参加いただきました! オンラインで国外から参加した人たちの体験はどうだったんだろう?

国または地域 オンライン参加 現地参加 合計
アイルランド 1 0 1
アメリカ 3 13 16
インド 0 1 1
オーストラリア 1 3 4
オランダ 0 2 2
シンガポール 0 2 2
スイス 0 1 1
スペイン 0 1 1
デンマーク 0 1 1
ドイツ 0 2 2
トルコ 0 1 1
フィンランド 0 1 1
フランス 0 1 1
ベトナム 0 2 2
メキシコ 1 0 1
韓国 1 1 2
香港 0 1 1
台湾 0 1 1
中国 2 2 4
南アフリカ 0 1 1
日本 273 435 708
合計 282 472 754

というわけで、中には回答を急ぐあまりアンケートを適当にやっつけてしまう人もいるかもしれないのですが(言い訳をするとSAIの要求するアンケート項目が多いのです)、真摯なご回答をいただける方には大変感謝しております。 次回もまた協力ください。

やったこと

長くなったので分けました。

miholovesq.hatenablog.com

*1:今年の尊敬大賞(受付通解人数当てクイズ正解者)を勝ち取ったのはこばせさんでした!

*2:実行委員がホストするナイトセッション

*3:OST自体は4スロット×9箇所で36セッションありました!

*4:正確には行動制限が撤廃されたのは2023年5月ですが、2023年1月の来場者数はほぼ復活していたこともあり実質的にコロナ後としました。